募集の基本的な流れ
生徒さんを集めるために効率的な募集の流れを知りましょう。
お問い合わせがくる時期

思い立った時に急に募集をかけるのも悪くはないのですが、同じように募集をかけても入会になる時期とならない時期があります。募集の方法にはコストがかかるものもありますので、お問い合わせがなかったり、体験しても入会にならない場合は赤字になってしまうというのではもったいないです。
音楽教室にかぎらず、生徒さんが一番入会するのは4月の新学期が始まる前後です。大人も子供も新生活で今までと環境が変わる時期なので「そろそろ何か始めよう」と思っていた人達が行動にうつすのがこの時期です。ただし、4月に体験を組んでしまうと「もうすこし環境になれてから・・・」という人も多いため、1月あたりから募集をかけて入会を決めて頂いておいて4月から通いませんか?という声かけや、5月で他の子供達が習い事を始めていることに気づいた保護者をターゲットに「すぐに始められますよ」という声かけのテクニックが使えます。大手の音楽教室も早ければ1月から春の募集をかけるので5月だけ募集をかけると、対象者が既に他で入会を決めているケースも多くなってしまいます。早めから動きましょう。
お問い合わせの少ない時期は細々と
前の項目にもあげたように春は入会者が増える時期です。一度その時期を去ってしまってからもピアノを始めたい人がいないわけではありませんが、入会者は3分の1ほどに減ります。毎月の入会者数のデータをとっていると多い月は20人入会する教室も秋ころには3人しか入会しないこともあります。そんな時期はコストをかけずに細々と募集をかけて、自分の演奏力を高めたり、次の募集に向けて準備をしていた方が効率的です。
募集の準備
●スケジュールを決める
募集時期が近くなったら数ヶ月分のスケジュールは明確にしましょう。お問い合わせが来たときに相手の希望日に自分のスケジュールが入っていても問題はありませんが、第2希望もこちらのスケジュールが入っていてお断りするとなるとよっぽど前評判の良い先生でないと不満を持たれてしまいます。また、お問い合わせの段階でも今月や来月のレッスン日を先に聞かれる場合があります。
●告知方法を考え、その準備をする
教室の存在や体験レッスンを行っていることを告知する方法をいくつか紹介します。
HPやブログを作る チラシを作る フリーペーパーに広告を出す ポスターを作る
ホームページやブログを作るメリットは継続性と告知内容の濃さが他とは段違いに優れていることです。一度作ってしまえば季節関係なく何年も使うことができ、チラシやポスターには乗せられなかった教室の情報も詳しく掲載できるのでお客さんが安心して足を運んでくれます。デメリットは、対象者の目に留まるには他の方法と併用しなければならないことです。せっかく作ってあっても見てくれるのが遠方の方ばかりで教室近辺の方が見てくれないと無駄になってしまいます。
チラシは多少のコストと労力はありますが最低限伝えたい情報も盛り込めますので効果はあります。コストを抑えるには自分のパソコンで作った文面を印刷して自分で配ったり、通える範囲にある住宅のポストに入れたり、近くのお店に置いてもらえるように交渉する必要がありますが、実際に人と接してPRできるため興味がある人には詳しく説明をすることもできます。根気は必要です。地域にもよりますが、100枚単位ではお問い合わせが来ないものと考えて大量に撒く必要があります。
フリーペーパーに広告を出す方法は一見一番良さそうですがダントツでコストがかかります。タイミングと内容と運がよければ1回で一気に大量のお問い合わせがありますが、数万円かけてお問い合わせが1件しかない場合もあります。確実に万単位のお金がかかるため何度も広告に乗せることは難しく、ギャンブル性が高いので他の方法と併用を考えておいた方が無難です。
ポスターを作る方法も簡単ですぐできるのですが、正直、ほとんどお問い合わせにつながりません。近隣の公民館や自宅の外に貼れるのならば貼るにこしたことはないのですが、メインに考えると失敗します。
体験レッスンや面談をする
お問い合わせがきたら実際に教室へ来ていただき、体験レッスンか面談をします。面談は子供を習わせたい保護者、特に祖父母が子供を連れずくる場合がたまにある程度で、ほとんどの先生は体験をしています。体験自体は30~1時間を目安に行います。ほとんどの人は始めてピアノを習うため、楽譜など持ってこないので一番簡単な楽譜を用意しましょう。逆に、以前習っていてブランクがある方には以前使っていた楽譜を持ってきてもらうようにすると相手の演奏レベルがわかり、レッスン料を設定しやすくなるので持ってきてもらうようにしましょう。
入会するか決めてもらう
一番大切なのは、入会をしてもらうことです。体験レッスンに来て「楽しかった!」という言葉を頂いても、それは=入会にはなりません。むしろ、体験レッスンでつまらなかったという人はめったにいません。楽しくなくても先生に失礼なので楽しかったという場合だけでなく、本当に楽しんでいてもタイミングや金銭面で断られることも沢山あります。多くの先生は体験内容をや料金を見直しますが、実は会話のテクニックで入会率が倍以上になります。体験に来る方は色々な教室で体験をしてから決める方も多くいます。ベテランの先生方は自分達で会話のテクニックを身につけているので、自分の教室の後に他の教室に行かれてしまうと不利になってしまいます。体験をしたら遅くても1週間以内にお返事をいただきましょう。返事をいただくタイミングはレッスンでテンションが上がっている当日が一番良いのですが、家族と相談してから決めるなど答えがいただけない場合は2、3日中に自分から電話をかけて返事をいただきましょう。